2016年11月12日土曜日

求む、次世代モンスタータブレット

今週の水曜日、虎ノ門ヒルズフォーラムで行われた、インプレスのネットショップ担当者フォーラムのイベント「ネットショップ担当者フォーラム 2016」で喋ってきました。

同じ場所で一昨日の11月10日、日本マイクロソフト主催のイベント、「Windows Innovation Day」が行われていました。


昨年僕が企画と運営を担当した「Windows 10 Partner Device Media Briefing」の2016年版というところです。YouTubeにどういうわけか昨年のイベントの動画が公開されていました。動画撮影&公開O.Kなんでしたっけ?




去年はWindows 10が公開された年でもあり、その年の年末商戦に発売されるWindows 10搭載PCを一堂に集め、年末商戦を一緒に盛り上げていこうという意味合いのイベントでした。

企画と運営をほとんど僕1人でやっていたので、イベント前3週間は毎日AM 3:00~4:00ぐらいまで会社で仕事をして、朝タクシーで帰宅して1~2時間仮眠を取り、お風呂に入ってそのまま出社するというのの繰り返しで、週末も会社で仕事をしていました。とにかく時間が足りなかったのです。

今年の「Windows Innovation Day」は上にリンクを貼った記事にある通り、Windows 10搭載デバイス、Windows Hello対応サービス、Xbox One S、そして新作ゲームタイトルと発表が多岐に渡っていて、ニュースでしか見ていませんがとても良いイベントになったような気がします。

あの場所に居れなかったことは残念ですが、年末商戦に向けて良いスタートが切れたのではないでしょうか。

さて、本イベントではVAIOさんが攻殻機動隊S.A.Cシリーズ等で有名な、神山健治監督とのコラボを発表していたようです。プロモーション動画がこちらのWebサイトに公開されていますので、ぜひご覧ください。

VAIO meets ひるね姫

使われているのはVAIO Z Canvas


以前Surface Studioのエントリーを書いたとき、SONY時代のVAIO Tap 21を意識しているのではないかと書きましたが、VAIO Z Canvasの思想の方がむしろSurface Studioに近いのかもしれません。

このVAIO Z Canvas、1年以上前に発売されていて、かつCPUは第4世代のCoreプロセッサーながら、一般的な薄型ノートPCや2in1に搭載されているデュアルコアのUシリーズではなく、クアッドコアのHシリーズ (Core i7-4770HQ) を搭載しています。

そしてこのCore i7-4770HQですが、GPUもインテル製内蔵GPUの中では最速のGT4eを採用していて、AMD/NVIDIAのミドルクラスのGPUとまではいきませんが、ローエンドGPUぐらいの性能が出ます。

それをSurface Proシリーズのような2in1の筐体で実現しているモンスターマシンなので驚きなのですが、いかんせん価格が高すぎたのと、時代を先取りし過ぎていたように思えます。

それが来年春に公開されるWindows 10の大規模アップデートである「Windows 10 Creators Update」ではペン対応がさらに強化され、またアプリケーションレベルでもAdobe CCをはじめ最適化が進んでいます。

僕はもう1回VAIO Z Canvasは復活させるべきだと思います。できるならば13インチと27インチ。そしてどちらにもdGPU (CUDAを使いたいので、できればNVIDIA) を載せて欲しいものです。

前者は熱設計が厳しいと思いますが、CPUはデュアルコアのUシリーズで良いのではないでしょうか。その代わりメモリーは32GBまで選択できるようになってほしいです。

タッチ&ペン対応というのはWindowsデバイスのMacに対する大きなアドバンテージだと思います。まだOSでも完全に最適化されておらず、またアプリも対応アプリは限られていますが、方向性としてWindowsがクリエーターに寄り添ったOSになっていくのであれば、あらためてクリエーター向けの最高のツールとしてのVAIOが欲しいです。

2016年11月5日土曜日

吾輩は自称「VAIOのアンバサダー」である。

今回はVAIOの話です。

僕は自宅と会社でVAIO Zのクラムシェルタイプをそれぞれ使い、VAIOをこよなく愛する自称「VAIOのアンバサダー」です。愛するが故に心から応援していますし、時々厳しいことも言います。

さて、VAIOの新しいCMがYouTubeで流れています。


この「圧倒的なタフネス篇」のほかに「どこでも“最適” オンライン篇」、「VAIO 静寂キーボード篇」と合計3本の動画CMがあるようです。

主演は映画「シン・ゴジラ」で尾頭 (おがしら) ヒロミ役を名演した市川実日子さん。旬の俳優で、シン・ゴジラのモメンタムに乗った良い人選だと思います。

参考までに、togetterより。
VAIOの新CMにシン・ゴジラの尾頭さん!?どう見ても…だけど微妙にキャラ違うとの意見も

CMのクオリティも、SONY時代のVAIOのCMとはテイストが大きく変わった前回の手塚部長 (手塚とおるさんが主演) のCMと同様、製品の価値をストレートに訴求していて良いと思います。

ただ個人的にどうかなと思う点があります。まずは上に挙げた「圧倒的なタフネス篇」。

「アジェンダ」、「コンセンサス」、「オポチュニティ」と、日本マイクロソフト社員の多くが日常会話で自然に使っているルー大柴語で、ついニヤリとしてしまいます。

で、13~15秒の時点で机に置いてあるノートPCをお尻で踏んでしまい、ノートPCの天板にひびが入りますが、このノートPC、おそらくそれなりにPCの知識があるビジネスマンから見たら、堅牢性ではピカ一のLet's noteに見えてしまうのですよね。

VAIOS13はビジネス向けPCなので、同じくビジネス向けにターゲットを絞っているLet's noteを狙って仕掛けているのだと思われますが、相手がいささか悪いような気がします。

というのも、Let's noteはもう何年もかけて堅牢性をブランディングしてきたわけで、そう簡単に崩せる相手ではないと思うのです。

そしてこれは個人的な想いになりますが、VAIOにはMacを仮想敵国として戦って欲しいのです。とはいえ、一般的な大企業のオフィスにMacが入っていることはないので、結局はWindows PC同士のシェアの奪い合いになってしまうのでしょう。


そしてもう1つ気になったのがこちら。16秒が経過したところで、「Wait. She is not VAIO (よせ、彼女はVAIOじゃない。」と日本人の男性が言っていますが、普通の英会話だと「Wait. It's not VAIO.」ではないでしょうか。もしくは、「She's not using VAIO.」とか。

推察するに、彼女自身をやかましいPCに見立てて、あえて「She is not VAIO」と言っていると自分を納得させています。

CMの話はここまでにしましょう。

先月27日にMacBook Proの新製品が発表されました。既に発売も始まっています。


私はWindowsをこよなく愛するWindows PCユーザーですが、中立的な視点でデバイスとして見るととても良くできていると感心します。

500ニットとPC史上最高クラスの輝度で、DCI-P3の色域をカバーする美しいディスプレイ、そしてWindows PCの一歩先を言っている感圧式タッチトラックパッドと、以前から定評のある気持ちの良い打鍵感のキーボード。

なにより、Windows PCのWindows Helloよろしく、iPhoneにも搭載されている指紋認証のTouch IDを搭載してきました。スマホでは当たり前の機能ですが、これに慣れてしまうとパスワードはおろかPIN入力をするのもばかばかしくなってきます。

インターフェースがThunderbolt 3のみになったのは賛否両論ありますが、短期的にはともかく、長期的に見たら正しい選択でしょう。ただSDカードスロット削除は驚きました。

ちなみに、今回MacBook Airの発表はありませんでしたが、大安売りが始まっていることを考えると販売終了でしょう。

今後MacBook Airの11インチ、13インチモデルは、12インチのMacBookと12.9インチのiPad Proに取って代わられると思いますし、MacBook Airユーザー (中でもスタバでドヤ顔をしているユーザー) がやっていることと言えば情報消費のみ (Webブラウズ、SNS) で、それはもはやOS Xでなければいけない必要はないからです。

価格的には148,000円からですが、これはスペックを考えたら十分安いですから、きっと売れるでしょう。唯一新型MacBook Proに対して言うのならば、1.3kgを超える重さで「ポータビリティ」を語ってくれるなよということぐらいです。

話をVAIOに戻して、VAIOのポートフォリオでMacBook Proと正面からぶつかるのは、私の持っているVAIO Zのクラムシェルモデルになるでしょう。


これはVAIOさんのWebから拝借したZのポジショニングです。対Macで考えると、モビリティに特化した12インチのMacBookと、パフォーマンスに特化した13インチのMacBook Proの中間に位置していると思います。

簡単に比較表を作ってみました。正しく比較できるようなるべくスペックは合わせています。


VAIO Zが今キャッシュバックキャンペーンをやっていますが、それでも新MacBook Proが安い! MacBook Proには23,800円かかるAppleCareが入っていないので、3年保証のVAIOがやや不利に見えますが、同スペックなら今やMacの方が安いこともある、これが現実なのです。

とはいえ基本スペックはVAIOも見劣りしないです。バッテリー駆動時間もそうですし、特に200gの重量の差は、実際に持ち歩いてもらうとわかりますが、非常に大きいです。

しかしWindowsノートPCのフラッグシップであるべきVAIO Zには、現状に決して甘んじて欲しくないものです。

もっとも去年2月に出たばかりなので、そのフラッグシップモデルをたった1年でモデルチェンジしろとはブランディングの観点でも、ROIの視点でも言いづらいです。また、第7世代のCoreプロセッサー (Kaby Lake) はGPUの動画再生支援機能の強化とクロック向上以外はあまり大きな性能向上がなさそうなので、CPUを載せかえる意義もあまり見いだせず、難しい時期ですね。

僕がもしVAIO Zのプロデューサーだとしたらどうするでしょう。1つはKaby Lakeをすっ飛ばして、2017年は現行モデルで売りつつ、第8世代Coreプロセッサー (Cannonlake) まで待つ。もう1つは現行モデルのフレームやパーツをなるべく使いまわして部分的にマイナーチェンジし、2017年の春をターゲットに出すかのどちらかでしょうが、たぶん前者を選択しそうです。

いずれにしても、ビジネスモバイルの最高峰という今のポジショニングを踏襲するのは良いとして、プラスアルファでMacBook Proに取られているクリエーター層にもアピールできる製品になって欲しいです。そのためにはAMDやNVIDIAのdGPUを絶対に搭載して欲しいですね。

以下がToDoリスト。
  1. クアッドコアCPUの搭載 (噂されているKaby Lake-Uの最新モデル?)
  2. dGPU (できればGTX 1050Mクラス) の搭載
  3. メモリー32GBを選択できるように
  4. Windows Hello (指紋認証) 対応
  5. ディスプレイの品質向上 (10bit、DCI-P3/Adobe RGB)
  6. HDMI 2.0ポートの搭載
  7. SDカードスロットのUHS-II対応
  8. Thunderbolt 3ポートの搭載 (※1ポートもあれば十分?)
  9. ヘッドホン出力の音質向上 (ハイレゾ対応で)
  10. 純正アクセサリーの拡充
  11. LTEモデルのラインナップ追加
  12. 15インチディスプレイモデルのラインナップ追加
  13. 重さ1.10kg未満へ
対象ユーザーはよく海外出張をするようなビジネスエグゼクティブや、場所を問わずフレキシブルに働くセールス・マーケティング担当をはじめ、クリエイティブ層では主にフォトクリエーターやWebディレクターといったところでしょうか。

たとえばフリーアドレスのオフィスで、ノートPC + 拡張ディスプレイ (UHD/WQHD) のデュアルディスプレイ環境を構築して仕事をしているユーザーに最適なノートPCを。

言うは易しですが、こよなくVAIOを愛するいちユーザーとしては、次なるモンスターの登場に期待するや切であります。

それと、そろそろVAIO印のデスクトップPCも見てみたいです。可能であればVAIO印のゲーミングPCもですね。次回機会があればゲーミングPCについても書いてみます。

2016年11月2日水曜日

Surface Studioの衝撃


Surface Studio (サーフェス スタジオと呼ぶか、サーフェス ステューディオと呼ぶかは、まだMSKK内で決まっていないとか...)、衝撃的なデビューでした。

日本マイクロソフトの最後の1年間、僕はOEM統括本部でWindowsデバイスのポートフォリオマネージメントを仕事の1つにしていました。

どういう内容の仕事かというと、フォームファクター、画面サイズ、スペック、価格でセグメントを分けて、どのセグメントがWindowsは強くて、どこを競合にやられているのか、どのセグメントに成長の可能性があるのか、どのセグメントを攻めていくべきかをアナリストのように徹底的に調べ上げて、レポートにまとめます。

Surface Studioは僕がまさに出てきて欲しかったデバイスなのです。でも、できればOEM (= Original Equipment Manufacture、要するにNECや富士通等のPCメーカー) からもっと早く出て欲しかったというのが本音ですが。

日本国内にあるPC (純粋なタブレットは含まないが、Surfaceのような2in1は含む) のWindowsシェアは、コンシューマーで87~88%、企業では95%ぐらい。特にエンタープライズと呼ばれる大企業内のWindows PCのシェアは99%ぐらいになります。俯瞰してみると日本はそれぐらいWindowsが強く、世界でも稀な国です。

そりゃ企業の情シス視点で見たら、デバイスは統一したいので仕方ないですが。

しかしこれをセグメントで分けると、いくつかのセグメントではAppleに負けています。たとえば画面サイズで11~13インチではMacがトップシェアです。また、AiO (All in One) と呼ばれる一体型のデスクトップPCの中でも、15~20万円台の価格帯においてはiMacのシェアがWindowsのAiOを上回っています。

前者に関しては、Surfaceシリーズが登場し、OEMもようやく薄型のノートや、Surfaceクローンの2in1のラインナップが揃い始め、反転攻勢の準備が整いました。

これが後者になると、たしかにOEMからもAiOはたくさん出ていますが、価格やスペックで対抗できる機種がほとんどないのが実情で、特にスペック面では27インチiMac Retina 5Kに価格性能比で比肩できる、そしてクリエーターを意識した製品が1つもなかったのです。

プロのクリエーターは無数に存在するわけではないので、クリエーター向けの製品はたくさん売れるわけではありません。しかしクリエーターはインフルエンサーであり、著名なインフルエンサーが使うことでブランディングに大きく貢献します。それこそひと昔前のナイキのエア ジョーダンを思い出してみてください。

国産メーカーのAiOは、ただデスクトップPCをモニター一体型にしたものがほとんどで、GPUもAMDやNVIDIAのディスクリートGPUが載っていなければ、メモリーも8GB~16GB、さらに液晶モニターも写真や映像編集に向いたスペックのものではありませんでした。逆にテレビチューナーのような情報消費のための機能がいつまでも載っています。

MS本社のSurfaceチームもこんな状況に辟易していたのではないでしょうか。

もっとも、Surfaceの存在意義の1つはApple対抗でありますので、MBAにSurface Pro、MBPにSurface Bookをぶつけることはもちろん、iMacに対しても何かいずれ当てるつもりであったのでしょう。

しかし発表されたSurface Studioは「iMacのシェアを奪うために作られたデバイス」という範疇に留まらない、とんでもないデバイスでした。

ご参考までにSurface Studioのスペックはこちらにあります。
https://www.microsoft.com/en-us/surface/devices/surface-studio/tech-specs

まだ日本のサイトには載っていませんので英語版です。日本での発売に関してはこれから発表されると思います。

これを見て、「なんだ、液晶が柔軟に動くデスクトップパソコンか」と思った人は首が相当凝っていますね。

ためしにGIZMODOのレビューを読んでみてください。

「Surface Studio」ハンズオンレビュー:試して分かるその価値
http://www.gizmodo.jp/2016/10/surface_studio.html

私に言わせれば、これは「デスクトップPCにもなる液タブ (液晶ペンタブレット)」であり、まったく新しいカテゴリーの製品です。

Surfaceが掲げていた基本コンセプトってなんでしたっけ? それは即ち、「紙を置き換える」こと。

だからSurface Proの初代からペン対応で、Surface Pro 3でA4の紙と同じくアスペクト比は横3:縦2になり、Surface Pro 4で筆圧も1,024段階になって書き心地も大幅に向上しました。

そのコンセプトはSurface Studioでも不変です。

「iMacの真似」とか「iMacを意識している」という人がいるのですが、それはやや信者として自意識過剰ではないでしょうか。

たしかにAiOの先駆けは1998年に登場したiMacです。Surface Studioも調査会社におけるカテゴリーはAiOになるはずなので、そういう意味で真似と言われればそうなのかもしれません。

ただ、Surface Studioの開発者たちは、iMacからシェアを奪うつもりで作っていても、そのものを真似ようとして作ってはいないと確信しています。

あえて意識しているといえば、むしろこちらのデバイスのではないでしょうか。


SONYのVAIO Tap 21です。

このデバイスが2013年に出たとき、MS本社もかなり注目していたことを覚えています。

そして、SurfaceのトップであるPanos Panay (パノス パネイ) のプレゼンテーションを観ると、Surface Studioの目指している方向性がわかります。英語ですが、わかる人は彼の話している内容をよく聞いてみましょう。


ちなみに、パノスは今私がもっとも注目しているMSのエグゼクティブで、私がプレゼンの師として勝手に崇拝している人でもあります。

彼は元々キーボードやマウスなどのMS純正ハードウェアを率いていたそうですが、今やMSのハードウェア開発すべてを統括していて、Xboxにも関わっています。

彼が実際どのぐらい関わったかわかりませんが、Xbox One Sもバランスの取れた素晴らしいハードウェアになっていますよね。

彼についてはこんな記事もあります。
「Microsoft Surfaceの父」プレゼンのジョブズっぽさが半端ねー件

偉い人ですが、とっても気さくでナイスガイだそうです。

話をSurface Studioに戻しますが、Surface Studioは「iMacを意識した」デバイスではなくて、「クリエーターを意識した」デバイスです。

クリエーター、とくにIllustratorやPhotoshopを扱うようなプロ・カジュアルクリエーターが、製作工程のすべてをこれ1台で賄えるように、そして彼等の生産性や創造力を高めるために開発されたデバイスです。

たとえば気づいたことをメモ書きする、ドラフトをラフスケッチする、デザインする、モデリングする、レンダリングする、動画に書き出す。それらすべてをこの大きなキャンバスでペンとタッチ、そして新しいSurface Dialで実現して、新しい創造のかたちを提案しようとしています。

決して安いデバイスではないし、万人向けのデバイスではありません。だからたくさん売れるデバイスではないのです。それでも北米では全モデルの年内出荷分が売り切れだそうですが...

とはいえ、冒頭の動画がたった24時間で (たぶんYouTube広告でまだ誘導していないはずです) 数百万回再生されているように、非常に注目されています。

最後に簡単にスペックについてまとめたいと思います。

まずCPUは第6世代のCore i5/i7。Hシリーズというモバイル用のクアッドコアCPUです。なんで第7世代のKaby Lakeじゃないの?と言う人が居ますが、まだインテルから第7世代のHシリーズは発表されていないんだから当然でしょう。

GPUはNVIDIAのGeForce GTX 980M/965Mです。こちらもなんでGTX 1080M/1060Mじゃないのと思う人が居るかもしれませんが、これは単に設計を開始したときにまだGTX 1000Mシリーズがなかったからだと思います。私が思うに、Surface Studioは相当前から開発が始まっていたはずです。

ちなみに、GTX 980MならばフルHDでもFFXIVは快適に動くと思いますが、965Mだと60fpsをキープするのは難しそうです。とはいえ、いずれマイナーチェンジでGTX 1000Mシリーズに置き換わると思います。

さて、Surface Studioを見て、OEM、特に大手OEMの方々はどう思ったでしょう。

僕個人の意見としては、ぜひデータを消費するためのAiOではなくて、物を創り出すためのAiOを、本気で創造活動に従事している人たちのストレスを限りなく低減して、まったく新しいものを創り出すためのAiOをもっと出して欲しいと思っています。

PCは消費も創造も両方できるデバイスですが、前者は今やスマホにとってかわられているわけで、そこばかりを追求するデバイスばかりを出していても何も変わりはしません。ゲーミングPCは少し事情が異なりますが。

ぜひVAIOやマウスコンピューターといった国産メーカーで尖ったデバイスを出すOEMには頑張ってもらいたいです。

最後の最後ですが、Surface BookやSurface Pro 4の後継機種 (Surface Book 2? Surface Pro 5?) は何か尖ったことをやってくるような気がしてなりません。おそらく年内の発表はなく、来年のしかるべきタイミングだとは思いますが、きっとただの正常進化に留まらない何かがあると確信しています (ただの妄想ですが、最近読みがよく当たるので...)。